ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

Rossのダイバーシティ

Class of 2019のShinです。

去年の話になりますが、MBAの授業が始まる前の8月、Rossの入学式とも言えるオリエンテーションが約3日間にわたって行われました。学長の挨拶から始まり、クラスメイトとの顔合わせ、看板教授の体験授業、履修登録の方法についてなど色々なセッションが含まれます。その中の一つが、クラスメイトのダイバーシティを学ぼうという趣旨のワークショップでした。

「多様性」という意味で使われる「ダイバーシティ」という言葉、アメリカに来るまで私は「≒国籍」という感覚で捉えていましたが、このワークショップでその定義を書き換えられました。


クラスの半数以上はアメリカ人。日本人に加えてインド人や中国人、ブラジル人もいるから、出身国ごとの文化的違いについて学ぶのだろう・・と思いながらワークショップに参加したのですが、その中で国籍以外にも多くのダイバーシティの尺度があることに気付かされました。国籍・人種・言語・性別・年齢・宗教・政治・婚姻状況・家族構成・裕福さ・学歴・職歴・体型・LGBTQまで。その人の身体的、社会的特徴も含めてダイバーシティという言葉は非常に広い意味を持つようです。


「ダイバーシティ」を考える時に「国籍」がまず頭に浮かんでくることは、日本が単一民族国家であることの裏返しなのではと思います。同じ国籍だけど人種や言語が異なる人たち、というのは日本の中ではイメージしにくいし、年齢や家族構成・学歴・職歴などはともかく、人種・言語・宗教が混在した組織に身を置くことは日本ではすごく稀なことではないでしょうか。

 

一方、アメリカはMelting potと言われるだけあって、白人、黒人、ヒスパニック、アジアン、インディアンなど様々な人種の学生がいます。RossのClass of 2019の約420人中、公式には34%がInternational Studentとなっていますが、中国生まれのドイツ育ちだったり、メキシコ生まれのアメリカ育ちだったり十人十色です。残り66%のアメリカ人学生の中でも人種や宗教、経歴は様々。アメリカ国籍を持つ中国人やブラジル人もいれば、見た目はわからなくても実は東欧生まれだったり、国籍の境目が曖昧です。

(参考:Ross Class Profile)

 

そんなクラスメイト何人かに「どの国にアイデンティティを感じるか」と質問しましたが、生まれた国とアメリカ両方にアイデンティティを感じる人が多いようです。彼ら一人一人にアメリカに来た背景があるし、よくよく知っていくと思っていた以上に人種や国籍の壁があったりするようです。学園都市アナーバーの、MBAのクラスだけを見てアメリカを語るには偏りすぎていますが、恐らくアメリカ全体を見ると更にダイバーシティの幅が広いのではないでしょうか。

 

そんなダイバーシティを持つRossですが、同級生は総じて優秀かつフレンドリーな人が多く、恵まれた学習環境にあると感じています。

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オリエンテーション初日、クラス約80人で最初の集合写真