こんにちはGMBA Class of 2018のHiroです。
いよいよGMBA MAPも終盤に差し掛かってきたので自分の振り返りも含めて書きます。Full-TImeのMAP(コンサルティングプロジェクト)は1年次に行われますが、GMBAのMAPは2年次の5月と6月の2カ月間をかけて行われます。3名指導教官が付き、プロジェクトの方向性について適宜アドバイスを下さいます。今年はコミュニケーション、サプライチェーン、ファイナンスが専門分野の教授がアドバイザーとしてご教授下さいました。
■プロジェクトについて
私のプロジェクトはデトロイトに本社を置く某大手自動車メーカー。お客様の声を本社にまでどう吸い上げていき、サービス改善につなげるかというもの。本社訪問、自動車ディーラー、競合他社調査、インタビュー、データ分析などを行い、改善策を提示しました。
このMAPを通じてチームマネジメントとフレームワークの大切さを学びました。
■チームマネジメントについて
チームメイトはインド人、タイ人、韓国人という構成で、私はチームリーダーを担当しました。英語でのディスカッションも大変なのですが、それよりも大変なのがチームマネジメント。各自の予定がある中で、どうスケジュール調整をして作業を分担をしてアウトプットを管理するかで非常に苦労しました。
昔から私は補佐的な立場が得意だったのですが、自分が先頭に立ってチームを率いるというのが初めてだったので、このプロジェクトはかなり苦労しました。下記、私なりにチームをマネジメントする上で感じたことです。
① 最初にチームメイトの適正を見抜き、的確に役割分担をする事。
② チーム内での衝突を恐れず、規律を決め、指針をしっかりと示す事。
③ 作業をアサインした後は、締め切りを決め定期的にフォローする事。
④ 自分で作業をあまり抱え込まないようにすること。むしろ③のフォローに注力すべき。
⑤ 各自の事情も分かるが、チームとしての時間も大切にしてもらう事。
こうして書いてみると非常に当たり前の事なのですが、この事も分からず、当初各自の予定や意見を優先してしまいチームがまとまらず散々な状態になってしまいました。そして、軌道を修正しようと思っても、特に権限も無いので統率が取りづらく、非常に苦悩しました。
事態を改善するために、先ず自分の意見をしっかり発信するという事と誰よりもアウトプットを出すことの2点を行う事を心がけました。その結果、次第にチームメイトからの信頼も得られたと思います。また、経験豊富なクラスメイトにもかなりの時間相談に乗ってもらいチームメイトへの対応方法を変えるなどの努力も行いました。
■フレームワークについて
基本的にコンサルティングプロジェクトでは「ロジック」が非常に重要視されます。
つまり、何を論拠(分析結果)を元に結論を導き出したのかが求めらます。極端な話、スティーブ・ジョブズの "Today Apple is going to reinvent the phone"的な奇抜なアイディアなどは求められていません。
MBAではSWOT、Porter's Five Forces、BCGやGE Matrix、4P、STPなど色々なフレームワークを学びます。実はフレームワークで分析するから凄いのではなく、文化や思考が異なるチームで議論するためにはある程度の枠組みが必要で、そのための道具に過ぎという事にこのプロジェクトを通じて気が付きました。
枠組みが無いまま議論し始めると、各自の思い付きベースでの話となってしまい、上記のように「何を論拠に?」が無いまま話が進んでしまいます。もちろん、誰も考えつかないようなクリエイティブなアイディアは実際のビジネスの場では重要かと思います。しかし、MBAではその点は求められず、緻密な分析とロジカルな結論が求められるので、スタート時のフレームワークの選定と、議論の進め方、結論の持っていき方など、このプロジェクトを通じて学べたことも意義深かったように思います。