ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

BA 685 International Business Immersion -いざエチオピアへ!!-

こんにちは!GMBA class of 2019のYukiです。

Rossへの入学を志している方の中には、「この授業を受けたい!」「このProfessorの講義を体感してみたい!」という具合に、特定の授業に魅力を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私にとってこの"BA 685 International Business Immersion"は、まさにそんな「私がRossに入った目的の1つ」とも言える授業です。

当授業はWinter AおよびBの2期にわたって通期で行われる授業であり、主に発展途上国に対するHealthcare関連のProjectを遂行することに主眼が置かれています。

https://michiganross.umich.edu/courses/international-business-immersion-7802

 

当授業は以下のプロセスで進められます。

まず、授業を受講するためには、事前に簡単なApplicationを提出し、書類選考に通過する必要があります。

運よく書類選考を通過すると、まずはWinter Aは座学が中心です。発展途上国におけるHealthcareに関する問題点や、具体的なCaseについて理解を深めます。

Winter AとBの間のBreakでは、いよいよこの授業の最大の醍醐味が待っています。なんと事前にアサインされた発展途上国を実際に訪問して、施設を見学したり、関係者にInterviewを行うなど、Exicitingなフィールドリサーチを行います。

Winter BではAnn Arborに戻り、現地で収集した情報をもとに具体的な提案やビジネスプランを練り上げます。最終的にはClientに対してPresentationとReportを提出します!

勘の良い方はお気づきかもしれませんが、言わばこの授業は「Healthcare版Mini Map」とも言い換えられるような、超実践的な内容になっています。

 

今回私はエチオピアにおける新規事業に関するProjectにアサインされ、実際にWinter AとBの間で、首都Addis Ababaを訪問してきました!

現在進行中の事業であるため、詳細は伏せさせていただきますが、現地においては主に医療用ガスに関するニーズや製造プロセス、またその問題点について調査を行いました。以下、日記風に詳細をお届けします!笑

 

<3月1日 - 2日>

いよいよエチオピアに向けて出発です!ところでエチオピアってどこにあるか皆さんご存知ですか?ここです↓。

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http://afri-quest.com/archives/14540

Rossに留学前にほとんど海外旅行の経験もない私にとって、もちろんアフリカは未知の領域です!!

ただまずは現地までのフライトが、、、、長く辛かったです。

アナーバー →(車で50分)→デトロイト空港(フライトまで2時間待機)→(8時間のフライト)→フランクフルト(乗り継ぎ&待ち時間で6時間待機)→ (7時間半のフライト)→Addis Ababa

と、24時間コースの移動を経て、ようやく現地に到着です。

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こちらはフランクフルトでの様子。チームメンバーはぐったりです・・・。

Ann Arbor時間の正午に自宅を出発し、Addis Ababaのホテルに到着したのは現地時間の3月2日23時でした。

早速ホテルの電気が付かなかったり、突然停電が起きたりとハプニングはありましたが、無事ホテルのベッドで寝ることが出来ました・・・。

 

<3月3日>

この日は日曜日であったため、顧客面会などはなく、実質フリーでした。そこでチームメンバーと周辺を散策してみました。

まずはせっかくエチオピアに来たので、近くのコーヒー店へ。

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こんな感じでコーヒーを淹れてくれます

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外の景色を見ながら

ただ、このコーヒーが、、、苦い!!!!

本当はエチオピア人は砂糖をたっぷり入れて飲むらしいのですが、大人ぶった私はブラックで飲んでしまい、最終的にあまりのカフェイン濃度の高さに、胃もたれと軽い頭痛に見舞われる結果となってしまいました・・・。

 

さてこちらは近隣の寺院です。

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荘厳な雰囲気でした

エチオピアでは多数の宗教が混ざり合っているそうなのですが、多くの方がこの寺院を訪れ、参拝されている様子でした。

 

<3月4日 - 5日>

さて、いよいよ現地の視察です。

まずは関連する施設の建設予定地を訪れました。

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とんでもない広さでした

現地は当然現在工事中なのですが、その敷地の広さに驚きました。

写真では伝わりにくいかもしれませんが、奥に見える建物(マンション?)もまた建設中です。エチオピアではこのように、至る所で工事や開発が行われており、明らかに人手や建造そのものが追い付いていない印象を受けました。

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車窓から。見づらいかもしれませんが、このように建設の多くは中国関連企業によって行われています。至る所で中国語を目にしました。。

次は、とある建設中の医療施設を訪問し、実際のガス製造機器を見学しました。

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ガスの製造プロセスについて説明を受ける様子

基本的に会話は英語です。エチオピアの方々は現地語をメインで話されますが、英語も非常に流暢で、ほぼネイティブです。

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医療用酸素の製造機器を見学

ちなみに私のチームは、私(日本人)のほか、台湾人、タイ人、アメリカ人2名の計5名で構成されています。なお、アメリカ人の2人はPublic Healthの所属であり、Ross生とは違う視点を持っていて、良い勉強になります!

 

<3月6日 - 7日>

この日はAddis Ababaの中でも有数の大病院を訪問しました。1000床を超える大きな施設ですが、待合室には多くの患者さんがあふれていました。そして病院周辺はまたもや建設中の建物や工事中の立て札のオンパレードです。

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市内随一の病院でも、まだインフラ整備は不十分。

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こちらでも丁寧にガス製造プロセスについてレクチャーしてもらいました

翌日には一緒にビジネスを遂行する業者さんのオフィスにお邪魔しました。また夜には現地料理のお店に連れて行っていただきました。

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手前の布を巻いたような食べ物がインジェラという有名な現地料理

事前にWebで学習した限りでは、インジェラは見た目が雑巾で、酸味が強く、日本人は皆苦手、、、などと酷評されていましたが、個人的にはさほど苦なく楽しむことが出来ました。

このお店ではインジェラで様々な肉やスパイスで味付けされたおかずをつまんで食します。中にはとんでもなく辛い料理もありましたが、総じて美味しかったです!やはり何事も体験してみないと分かりませんね。

 

<3月8日 - 9日>

さていよいよエチオピア最終日です。

この日はクライアントと面会ののち、空き時間を利用してお土産屋さんに連れて行っていただきました。

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チームメートは絵を購入していました

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素敵な小物や革製品が格安で買えます

しかしお土産屋さんの外では、小さな子供が靴磨きをさせてくれと笑顔で話しかけてきます。

ある女性は子供をこちらに放ち、子供を通じてお金を求めてきます。

信号で停車中の車には多くの方々が窓から手を入れたり、物を売ろうとしてきます。

明るく陽気なエチオピアの方々でしたが、一方で多くの暗い部分も体感することが出来た数日間でした。

 

さて、これから帰国の途につきます。

帰りはさらに過酷で、

Addis Ababa→(30分移動)→空港で2時間待機→(7時間半のフライト)→フランクフルト(3時間の待ち時間)→(9時間のフライト)→シカゴ空港→(5時間の待ち時間)→(1時間のフライト)→デトロイト空港→(車で50分)→Ann Arbor

というルートでした。特にシカゴの5時間は辛かった・・・。

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Addis Ababaの空港にて。このちょうど翌日、大きな飛行機事故が発生し、多くの方が亡くなったとのことです。帰国後ニュースを知り、背筋が凍る思いでした。

 

さて、今回の現地訪問で得た情報を整理し、これから本格的なビジネスプラン作りに挑みます。今回の訪問では、単なるヘルスケアに関する気づきだけではなく、これまでの人生では感じたことのない経験や文化の違いに、多くの学びを得ることが出来ました。やはりMapに代表されるように、このような超実践的なカリキュラムが用意されていることこそ、Rossの1つの魅力ですね!

 

さて、今回はこのあたりで!