ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

GMBA class of 2020 始動&韓国セッション総括

皆さん、初めまして!

Class of 2020のGaryです。Pre-MBAコースは2月より、GMBAのカリキュラムも3月よりスタートしていたのですが、Blogの更新が遅くなり申し訳ありません。

今後はClass of 2020の日本人メンバーでも交代で更新していきます。

 

今回はGMBA Class of 2020のご紹介と韓国セッションの総括について、書かせていただこうと思います。

 

その前に、簡単に自己紹介をさせていただきます。。

 

私は2010年に都内の銀行に入社し、約9年間一貫してM&Aのアドバイザリー業務に従事してきました。

今までもアドバイザーという立場で日本国内の様々な業種の方々と交流する機会はあったのですが、ミシガンGMBAを通じて様々な国籍・文化・バックグラウンドを持つクラスメイトと交流をすることで、日々刺激を受けています。まずは、そのような刺激を与えてくれるGMBAのプログラムについて簡単に説明させていただこうと思います。

 

GMBAはアジアセッション(2月~5月)とAnnArborセッション(6月~)に分かれており、現在はアジアセッションの真っ最中で大阪の研修施設に滞在しています。アジアセッションではソウル(3月)→大阪(4月)→シリコンバレー(5月)とそれぞれ約1か月間生徒全員が同じ施設に滞在し、勉強だけでなく食事やオフの時間も一緒に過ごしながら、非常に密度濃く学びができています。

 

 

今年のGMBAのクラスメイト38名の国別の内訳は、日本10名、韓国6名、タイ6名、台湾5名、インド4名、中国4名、ケニア1名、イタリア1名、インドネシア1名と非常に多様な構成になっています。また、年齢層も23歳~42歳と幅広く、年上のクラスメイトからはビジネスマンとしての円熟味を感じ、一方で若者の勢いや積極性から日々学ばせてもらっています。特にインドや中国の学生は優秀で自己主張も強く、いかにかれらとクラスへの貢献で伍していけるかが最近の個人的な課題です。

 

 

では、次に実際の韓国での授業についてPre-MBA、BCOM、ACCと説明します。

 

 

  • Pre-MBAコース(英語)2月~

授業は主にプレゼンテーションやライティングを中心に、朝から晩まで実用的な英語力を高められるプログラムになっています。アドミッションより入学の条件として受講を課されている生徒と、自主的に参加している生徒と合計で今年は16名が参加しました。

様々なテーマに関して、ネイティブの使う表現や文化的背景を学ぶことができ、日々語彙力や表現力が高まるのを感じる日々でした。コースの中では、数回プレゼンテーションをする機会があります。プレゼンの構成を考えながら数分間に渡って自分の意見を英語で伝えるという経験は、その後のプログラムで非常に役立っていると思います。海外経験がない生徒もそれをリカバリーできるように非常に良く練られたプログラムであると同時に、クラスメイトとネットワーキングをする良い機会だと思いますので、可能であれば是非参加をお勧めします。

プレゼン前日は深夜までパートナーと練習する日もありましたが、コアクラスに比べると負荷はそこまで重くはないので、授業後の飲み会や週末の観光なども楽しみながらリレーションを深めることができたと思います。

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  • Business Communication (BCOM)

GMBAのコアクラスはBCOMのクラスからスタートします。今年は担当教授であるProfessor Prisがミシガン大学で教鞭を取る最後の年ということもあり、Welcome Partyではアジア各国から卒業生がPrisへの挨拶や記念写真撮影に訪れていました。

授業では前半の一週間はライティングを、後半の一週間はプレゼンテーションを扱います。授業自体は一日あたり2時間×2コマとそれほど負荷は大きくないのですが、授業終わってからがさぁ大変。深夜が締め切りのグループアサインメントの始まりです。

それぞれケースを与えられ、“マネジメント”の視点でどのように当初目的を達成できる文章・プレゼンを作成するかを日々メンバーの異なるチームで議論します。

コアカリキュラムより学生22名が加わり、一気に議論のスピードや英語のレベルが高まり、模範解答のない問いに対して深夜まで熱い議論が繰り広げられます。最初は皆のキャラクターもわからず、プロジェクトマネジメントも含め探り探りのところがありましたが、徐々に効率的な合意形成の進め方がわかってきてアウトプットもクオリティが高いものになってきました。

授業最終日ではPrisの感動的なスピーチを聞いて、高揚感と一体感のなかでBCOMが終了しました。この授業を通じて名実ともにGMBAの生徒が一つのFamilyになったのを感じた2週間でした。

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  • Financial Accounting(ACC)

2科目目は財務会計の授業です。財務諸表を読み解く上での基礎知識についてケーススタディを通じてゼロから一通りマスターし、最後は各種指標を活用しながら企業の収益性や健全性を分析していきます。

私は金融業界出身ですのでそれほど授業に苦労はしませんでしたが、初めて分厚い教材とレジュメの量を見た時に、「ファイナンスの前提知識のない学生が、このボリュームを2週間で習得するのは流石に無茶やで」と思ったものです。当初は授業のスピード感についていくのに苦戦した生徒もいましたが、日本人グループではそれぞれ生徒が授業後に自主的に勉強会を開催して何とか乗り切ることができました。グループで教えあうという取り組みは日本人独特であったようで、途中からは他国のクラスメイトも勉強会に参加し、みんなでお互いの理解を確認し、それぞれの経験と結びつけながら説明することで、理解への定着を図っていきました。ミシガンGMBAのCollaborativeなカルチャーを早速に体験できた二週間でした。

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  • Corporate Visit

韓国セッションの〆としまして最後にLGと現代自動車という韓国を代表する企業を訪問させていただきました。どちらの企業にもGMBAのOBがいらっしゃり、施設のご案内や質疑応答に対応いただきました。両社の競争力の源泉は何なのか、これからどういった分野に注力していくのかといった点についてもざっくばらんにディスカッションさせていただきました。

最先端のテクノロジーを目の当たりにして、日本企業が彼らと伍していくことができるのか危機感を覚えるとともに、様々な国を代表してMBAに参加しているクラスメイトたちと卒業後どのようにCollaborationを実現していくかを考える契機としても非常に充実した時間でした。

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  • 韓国セッションを終えて

私はPre-MBAより参加していたので韓国に約2か月滞在していましたが、本当に時間が過ぎるのが早く感じる2か月間でした。最初は他人行儀であったクラスの雰囲気も、今は国籍や年齢の垣根を越えて非常に一体感のある形になってきました。

GMBAの特徴である2月からの約半年で一年分のコア授業を終えるということが本当にできるのか、当初は正直なところ半信半疑でしたが、韓国での一か月を終えて、このクラスメイトとこの雰囲気の中であれば、非常に「濃い」学びが実現できそうだということをひしひしと感じています。

授業もオフも全力で楽しみ吸収するというクラスメイトに刺激をもらいながら、自分もクラスにどう貢献ができるのかを考えて、大阪セッション、シリコンバレーセッションとGMBAファミリー一丸で成長していきたいと思います!

 

初回から長文&堅い内容になってしまいましたが、このあたりで次のメンバーにバトンタッチしたいと思います。