ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

MAP 2021 - アメリカの銀行

こんにちは。Full-Time MBA1年生のM.Tです。
ミシガンロスの目玉企画であるMAPプロジェクトが終了しましたので私の体験についてお伝えします。

 

1. MAPとは何か?

詳細については、以下のURLでご確認いただけますが、簡単に箇条書きで特徴をお伝えしますと、以下のとおりです。

  • 希望した企業で2か月間プロジェクトに取り組む。
  • ミシガンロスの同級生4-6名でチームを組んで臨む。
  • 生徒の希望する企業に応じて、学校側がメンバーを決める
  • 2か月間は、MAP以外の授業は履修不可となり、MAPに集中する。
  • チームごとに、教授、コミュニケーションコーチ、司書、MBA2年生が専属で付き、サポートを受けながら、プロジェクトに臨む。

https://japanmichiganross.wordpress.com/mapmultidisciplinary-action-project/



2. 体験談
2-1. 企業
私は米国に本拠地を置き世界中に拠点を持つ銀行で働きました。私は金融出身でしたが、ドメスティックな企業で働いていたので、インターナショナルな金融機関で就業体験を積んでみたいと思い選択しました。

 

2-2. プロジェクト概要

私のプロジェクトは、人事系のリサーチでした。昨今のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の流れやコロナ禍での環境変化等により、保守的な人事に終始していた銀行においても人事戦略を再考する必要があるということで、どのような人事戦略を打ち立てればよいかを考えるというプロジェクトでした。そのプロジェクトは、約2万人ほどが在籍するグローバル・バンキング部門を対象とするものでした。

 

2-3. プロジェクトの進め方

<内部資料の精査>

まずは、銀行の膨大な内部資料をグループメンバーと手分けして読み込み、人事戦略上の変更が必要になりそうな点をピックアップしました。

 

<インタビュー>

次に、銀行のキーパーソンとインタビューを重ねました。様々な関連部門、かつ、様々な国(米国、欧州、アジア)の従業員に話を聞き、計25名にインタビューを行いました。

 

<文献調査>

最新の業界動向等を調べるために、ミシガン大学図書館の司書と何度も連絡を取り合って、外部調査資料を大量に調べました。

 

<日々のミーティング>

毎日クライアントの担当者とミーティングをして、進捗の確認や、認識の齟齬がないかをチェックしていました。

 

<成果物>

20枚くらいのパワポの資料と、30ページくらいのワードの資料を作成して提出しました。パワポの方は、経営層まで含めて4回関係者にプレゼンしました。

 


3. 学び

3-1. 未知の業界・会社で働くことができる
MBAに来る目的の一つとして「キャリア変更」が挙げられることが多数ありますが、MAPはキャリア変更の助けになると思います。私は今回は、出身と同じく金融関連の会社で働きましたが、希望を出せばテック企業やスタートアップ等でも働くことができます。私の場合は、インターナショナルな仕事の現場で多くの社員にインタビューを行い、多様な考え方に触れることができたのは良い経験でした。

 

3-2. グループワーク
私のグループはアメリカ人4名、台湾人1名と私の計6名のチームでした。MAP中は常に忙しく密なコミュニケーションが必要であり、時には衝突することもありましたが、異文化のメンバーを相手にマネジメントをするというのは良い経験でした。試行錯誤しつつも、最終的にはチームメンバーからリーダーシップを褒められ、今後海外のメンバーと仕事をしていく上でも自信がつきました。2か月間ほぼ毎日顔を合わせていたメンバーとも仲良くなることができました。

 

 


4. 総括
MAPはミシガンロスの目玉というだけあって、豊富なサポート体制の下で貴重な経験をできる良い機会でした。他のMBAの友人達と話してみましたが、他校で似たようなプログラムはあるものの、ミシガンロスほど力を入れたものは無いという印象を受けました。