ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

Datathon 2025

Class of 2026 のS.Koheiです。

ミシガン大学ではいろいろな団体がケースコンペやピッチコンペを主催しています。1月にMichigan Ross Business + Techという団体が主催する、Datathonと呼ばれるイベントに参加しました。興味はあったものの、データ分析等は未経験ということもあり参加をためらっていたのですが、MBA2の方にお声がけいただいて参加を決めました。

https://businesstech.bus.umich.edu/datathon/

 

Datathon 2025の概要

  • 対象:すべての学生
  • 原則6人チーム
  • 課題:過去10年分のPERM申請(グリーンカード申請)のデータを用いて、ビジネス上の課題を特定し解決する
  • 1回戦:プレゼンを録画して提出
    決勝戦:上位6チームが講堂でプレゼン
  • 期間:5日間
  • 賞金:最大$3,000
  • データクレンジング、Python、Tableau等の基礎的な知識を学ぶ5回のセッション
  • パートナー:PwC、Deloitte

 

スケジュール

1日目

17時に講堂に参加者全員が集められ、キックオフイベントがありました。今年は過去最高となる58チーム、合計300名近くが参加したようで、講堂の椅子が足りなくなるほどの盛況具合でした。このキックオフイベントで今回の課題が公開されました。「過去10年分のPERM申請(グリーンカード申請)のデータを用いて、ビジネス上の課題を特定し解決する」という漠然とした内容です。多くのチームがイベント終了後も講堂に残って今後の方針等について話し合っており、熱量の高さを感じました。

2日目

この日は早くも1つ目の提出物の期限となります。昨夜与えられた膨大なデータを分析し、発見した内容や、その内容に基づき仮説を立ててスライド1枚にまとめるという内容です。膨大なデータ量なので、どのようなデータが含まれているのか理解するだけでも一苦労です。当然ながら授業は通常通り進行しますので、前週のうちにできるだけ課題は片付けておくなど工夫が必要だと感じました。

わたしのチームは、卒業校、専攻、希望の職種等をもとに、アジア人がアメリカに永住した場合の予想年収を計算するシュミレーターを作成し、AGOSのような留学予備校等にサービスを提供するというビジネスモデルを提案しました。グリーンカード申請者のデータから、グローバルTop 100にランクインしている大学とTop200の大学では年収に大きな差がないことや、むしろ専攻の違いが年収に与える影響のほうが多いことなどが明らかになりました。これを留学予備校のキャリア指導に活かす狙いです。

3日目

3日目は担当教授とのオフィスアワーが行われました。すべてのチームが3日目から4日目のどこかで1回、教授またはPwC/Deloitteの審査員からフィードバックを受けることができます。教授からは面白い分析ができているとお墨付きをいただいた一方で、プレゼンの見せ方を工夫するようにアドバイスをいただきました。

4日目

この日は早くもビデオプレゼンの提出日です。前日の教授のアドバイスを受け、ストーリーを重視したプレゼンにすることに決めました。実際にアメリカ就活に取り組んだメンバーの経験談や、これから就活を控えた学部生にシミュレーターを使ってもらうロールプレイを盛り込んだ内容としました。

5日目

決勝戦!進出者は発表されないまま、全チーム講堂に集まります。1チームずつ決勝進出者が発表され、そのまま壇上でプレゼン、プレゼンが終了したら次の決勝進出者が発表されるという流れで進みます。最後まで結果がわからないためなかなか緊張感がありました。

わたしのチームは残念ながら決勝進出とはなりませんでした。決勝進出者のプレゼンは非常に完成度が高く、データ分析の切り口、データの見せ方、そして提案内容どれをとってもレベルの高い内容でした。印象に残っているチームは(うろ覚えですが…)、代表的なテック企業GAFAの中で、1社のみ従業員のグリーンカード申請の承認に要する日数が突出して長いことに着目し、その解決に向けた提案をしたチームです。あの膨大なデータから4日という限られた時間の中で、よくそんな情報を見つけ出してきたなと感心しました。

振り返り

2日目時点のデータ分析、仮説、方針が勝敗に大きな影響を与えたと感じます。わたしも含めてデータ分析の経験のないメンバーが多かったこともあり、多角的な観点からデータを見ることができませんでした。Data Analysis系の授業は来季以降重点的に履修する予定なので、来年はリベンジを果たそうと思います!