ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

(就職活動) 米国 Summer Internshipリクルーティング奮闘記 前編

こんにちは!Ross Class of 2022のSSです。私がMBAを志した大きな理由として、キャリアチェンジがありましたので就職活動について記載します。文量の関係で前編と後編に分けさせていただきます。(エヴァみたい)

 

私は某IT企業で5年半営業をしていたのでコンサルや投資銀行等での経験はありません。私費留学かつ米国でのインターンを考えられている方に少しでも参考になればと思います。主に米国/日本でのコンサル、オンキャンパス・オフキャンパス就活について記載してます。

 

結果的に筆者はコンサルティングファームでサマーインターンの採用を頂いていないため、飽くまでも参考ブログとしてご参照ください。

また米国での就職活動についてはClass of 2021のShohei先生 が詳細に記載されているので、是非一緒に参照ください。

 

オンキャンパス/オフキャンパス

オンキャンパス:

大学のキャンパスに企業が来るので、オンキャンパスリクルーティングと呼ばれてます。説明会等に出席し、後述するFACT groupにてサポートを得ながら就活することができるため、流れに乗れれば出遅れません。主にコンサル、投資銀行、Big tech、事業会社(CPG、メーカー) を目指す方が中心です。

 

オフキャンパス: 

MBA生をインターンで数多く取らない企業が中心です。説明会が公式に開かれないことが多いです。主に知り合いの紹介やLinkedInでのネットワーク、企業のホームページにて直接情報を集め、応募/インタビュー機会をもらいます。VC/PE、スタートアップへの就職を考えている方はオフキャンパスになります。オフキャンパスと言えども、中途採用とは区別して、MBA internとして枠を設けている企業もあるので諦めないことが重要です。

 

Rossの就活サポート・リソース/注意事項

FACT Group: 

同じ業界/セクターを目指す学生どうしで少人数のゼミのようなグループを組みます。既に就活を経験しているMBA2がファシリテーターとなり、米国就活のイロハを教えてくれます。特にコンサルを目指す方はケース面接等の準備について大変有難いアドバイスをもらえるので、毎週通うことを強く進めます。

 

Peer Couch: 

MBA2を中心にインタビューやケース面接、レジュメのレビューから就活相談まで様々なサポートが充実しております。過去の先輩方も強調されておりますが、本当にMBA2は経験豊富で無料ではもったいないくらい丁寧に指導してくださるので、重宝いたしました。上限が週に2回までと決まっているため、10月から12月上旬まで毎週活用いたしました。

 

Communication Couch: 

ネイティブの先生がレジュメやカバーレターの添削等をしてくださいます。特にカバーレターは小エッセイのようなものなので、文法ミス等の添削が有効でした。ただ注意点として、彼らは内容ではなく、体裁や文法等を見ているので、内容はPeer couch (Staff)またはMBA2に確認することをお勧めします。

 

注意事項: 

留学生に対するビザサポートは企業によって異なり、また毎年変更もあるのでMBA1と連携を取りながら確認ください。私の年は企業説明会でrecurterに確認し、11月頃に判明しておりました。採用人数の多い企業が必ずしてもビザサポートしている訳ではないため、ご注意ください。

 

時系列

私自身就活の全体スケジュール把握に苦戦したので、こちらに記載いたします。細かい内容も記載されているので、必要なければ読み飛ばしてください。黒字は私の実際の行動、青字は思い返してこの時期やっておけば良かったことを記載してます。また2020年度のスケジュールになるため、例年同じスケジュールとは限らないため、ご注意ください。

 

2020年 夏休み〜入学前 (6月〜8月)

 

せっかく他業界について、学べる機会なので各企業説明会に参加。コロナの影響でオンラインで実施。企業説明会+小さいグループに別れ、Q&Aセッションがあるので気になることを色々聞くことができます。

 

また入学前にどんな業界/テーマ(EV,Sustainability etc)に興味があるのかこの時期考えておくことも大切だと思います。自分は幸い夏休み中にBlockchain/underbankedに関するを本を読んでいたので、割と早めにFinTechに絞ろうと決心することができました。特にオフキャンパスの就活を考えられている方はテーマを決めないと出願企業を絞ることができないので大事です。

 

今から思うと興味のある業界でインターンシップを実施したRossの2年生または卒業生の話を沢山聞いておくべきでした。特にMBA2は親切な方が多いので、根掘り葉掘り聞くことができ就活のtipsももらえるので、時間のある夏休みを利用すれば良かったと思いました。現地の学生は入学が決まった直後から10~20人と会話しているので、就活が9月から本格的にスタートする前から情報を沢山持っていました。

 

2020年 Fall A (9月〜10月中旬) 

 

コンサル就活中心 (米国)

Resume/Odysseyの準備 (9月中を目処に)

就活の序盤に来るのがresumeの作成及びOdysseyの準備です。ResumeはMBA受験で使用した内容をアップグレードすることになります。夏休み頃CDOから事前講習があるため、そちらを利用し、早めにドラフトを作成することが大事です。レジュメはクラブ活動に参加するにあたり、12月頭のapplyまで変更可能なので、ドラフトの段階でも問題ありません。ただ添削の回数が増える程、recruterの目に止まる可能性が高くなるので、繰り返しレビューを受けることをお勧めします。

 

OdysseyはMBA受験でも準備するtell me about yourself/take me through your resumeに似ています。できるだけパーソナルに、他の学生と差別化を図るためにも繰り返し練習し、peer coach及びMBA1に聞いてもらい改善しましょう。CDOが提供するdemo videoを閲覧し、ネイティブの学生をお手本にすると徐々に慣れて行きます。コーヒーチャット等で冒頭の自己紹介で使用するので、他の準備が忙しくなる前にresume同様に早めに準備を開始することが重要です。

 

企業説明会への出席、コーヒーチャット、RocketBlocks *全てオンライン

MBA生活に漸く慣れてきたころ、コンサルの就活が開始いたします。各企業が夕方または夜にかけて企業説明会を実施します。企業毎に若干開始時期が異なりますが、最初の1~2回は基本的な企業説明会、そこからCase prep、affinity別のセッション等々、内容が変わってきます。出席は記録されているようなので、予約した説明会はドタキャンしないことをお勧めします。

 

企業説明会とほぼ同時に開始されるのがコーヒーチャットです。日本の就活のOB訪問と一緒ですが、CDOのwebsite上で枠を取得するためにclick race(指定された開始時刻から早いもの勝ち)があります。Networkの整った環境で準備ください。

 

コーヒーチャットでは基本的にfirmやコンサルタントのキャリアについて聞くことができます。個人的には英語で30分話を継続するだけでも難しかったです。(特にコンサルタントの英語は早いです、、) 事前に質問事項をリストしましょう。

 

企業によっては学生数名でコンサルタント1~2名を囲むセッションもあります。暗黙の了解で全員が順番に質問をしていくので、事前に複数準備することを強く薦めます。この微妙な空気に序盤で慣れておくと心臓に毛が生えて来るので、後半のインタビューで役に立ちます。

 

この時期FACTグループやコンサルタントクラブで推薦されるのがRocketBlocksです。特に欧米の学生は数学(mental math)が苦手なので、簡単な暗算ができるようにトレーニングします。私は日本人の中でも珍しく数学が苦手なので最後の方は毎日80-100解いておりました。

 

米国のコンサルは現地の学生でも30%程しか採用されないので、planBを誰しも持っています。事業会社は少し遅れて説明会が始まるので、planBを考えながら、こちらの説明会にも定期的に出席することをお薦めします。FACTグループの友人は週に一回はplanB企業の説明会に出席することを志しておりました。私は授業、クラブとコンサル就活で力を使い果たしてしまい、この時期planBまで頭が回りませんでした。

またこの時期からWSJやNew york timesのbusiness面をもっと読んでおけば良かったかなと思います。読みながら企業が抱える課題について、解決方法を模索しているとcase面接の良い練習になると思います。

 

2020年 Fall B (10月中旬〜12月) 

 

Case/behavior面接の練習

この時期も説明会/コーヒーチャットが継続されますが、ここでは割愛し、ケース面接等の準備について記載します。コンサル就活で重要なのがcaseとbehavior面接です。冒頭で記載したpeer couchと練習を開始します。ケースをこなす数は人によって異なりますが(international生の方が若干多い)平均的に20 case前後をみんな練習します。

 

私は最終的に50 case前後練習しましたが、もう少し質を重視すれば良かったと反省しています。連日case練習をしていたら、ある日疲労で頭が真っ白になり一言も話せなくなってしまったので、休憩を取りながら対策をすることも重要だと実感しました。就活は長期のマラソンなので息抜きも大事です。クラスメイトと交流し支え合うことも成功の秘訣だと思います。

 

またCase面接は同じ問題と3回向き合うことをお薦めします。1回目はpeer couchまたはMBA1に問題を出してもらう。2回目は一人で解き直す(ぶつぶつ独り言を言いながら)、最後は同じMBA1に出題する。誰かに出題することによって、他の学生の回答手段も学ぶので非常に勉強になります。

 

Behavior面接はcase面接に比べ軽視されがちですが、こちらも同様に準備に時間を割いてください。特に留学生は自然と会話できるようになるまで時間がかかります。11月のthanksgiving前後で準備を開始してもいいと思います。

 

内容としては主に2種類あると思います。1. MBA受験でも聞かれる過去のリーダーシップ経験やチームで苦労したエビソード 2.企業への志望動機です。ロジカルなコンサルタントに理解してもらうために、ストラクチャーが非常に重要になるので、STAR (Situation, Task, Action, Result)を意識しながらエクセルシートにストーリーをまとめ、繰り返し練習することが大切です。

 

Cover letter

Resumeの他にcover letterもコンサルティングファームから求められます。Cover letterは学生が企業に対して送る1枚程のショートエッセイみたいな書類です。各ファームのrecurter宛に志望理由や説明会/コーヒーチャットで学んだことを書き込んで行きます。ここで盛り込むネタを集めるためにも9月~11月の説明会/コーヒーチャットでメモを残しておくことが大事です。

 

私はCase面接ばかりに時間を割いてしまい、cover letter対策を疎かにしてしまいました。全ファームで必要という訳ではありませんが、差別化を図るチャンスなので、是非早めに執筆開始ください。9月頃からcover letterのdraftを確認しておき、アウトプットを意識した上で説明会等に臨むことができれば効果的かなと思いました。こちらもcommunications couchやpeer couch (staff)に添削をお願いできるので是非活用ください。


以上が前編になります。米国のコンサル就活はinternational生に取って非常に厳しい戦いになりますので、徹底的にサポートを受け、対策ください。筆者は残念ながら力不足でコンサル就活にて結果を残すことができませんでしたが、International生でも採用されている友人もいます。

 

後編で冬休み及びサマーインターンシップ取得までの経験について記載します。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!