ミシガン大学MBA日本人ブログ

ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネス在校生、卒業生の日頃の生活や学習内容などを紹介していきたいと思います。

Rossの授業紹介!~Tech系編~

Class of 2025, Full Time MBA1のebayです!

授業の紹介はいくらあっても良いということで今回はElectiveの授業を2つご紹介します。

授業はざっくり分けて5種類ほどあり(他にもあったらすみません...)、Accounting系、Leadership系、Finance系、Tech系、アントレ系の授業があります。そのうちのTech系授業2つを私は冬学期の前半に取ったのでご紹介します。

 

 

*前半が授業タイトル、()内は学校内での通名です。

①Big Data Management Tools and Techniques (TO640)

学部が文系だったけどMBAを取るからにはData Scienceにも強くなりたい!と思う方は多いのではないでしょうか?

もちろんRossには数多くのData Scienceの授業が用意されております。今回ご紹介するこちらは、大量のデータをいかに効率よく扱い、分析し、人に伝えるかをテーマに、様々なツールを使っていく実践型の授業です。一つ一つのツールのプロになる、というよりも、初学者向けに、それぞれのツールの特性を理解し、どういう時にどれを使うべきかわかるようにする、というのが授業の目標になります。教授はLennart Baardman。2.25単位の授業です。

目安として1-2週間に一つのツールをテーマに、個人ワークとグループワークの課題に取り組んでいきます。

1週間の構成は2時間のLecture+2回のLabで成り立っており、LectureでToolに関する基本的な知識を学び、Labで自分で手を動かして課題に取り組み、わからないところを教授やチームメンバに聞いて理解を深めていきます。

使ったツールはTableau, SQL, Pythonの3つ。

Tableauでビッグデータをどのように分析しビジュアルで表現するか、 SQLでビッグデータをどのように抜き出し、分析しやすい形に整えるか、 Pythonでデータをどのように集め、分析するか、それぞれ学んでいきます。ツール間の連携も重視されており、SQLで取り出したデータをTableauでビジュアルにするなど、組み合わせも学んでいきます。

MBAらしいなと思うのは、使うデータが現実世界のデータであり、尚且つ課題のテーマが「分析を基にどのような提案ができるか」といった実践的なものになっている点です。

例えば、Tableauの回ではDetroit警察が受け取った通報件数と現場到着までの時間、通報場所の住所、各地域の平均家賃、人種構成などなどの本当に大量のデータを基に、「より効率よくDetroit警察が運営するにはどのような分析&提言をすべきか」という点が最終課題になりました。このようにツールを学ぶ授業でも、あくまでツールは手段として、データ・分析結果から何を見出すべきか考えるところが重視されていました。

 

②Decision Support with Spreadsheets(TO512)

こちらはJean-Paul Baldwin教授から学ぶExcelの授業。単位数は少なく1.5単位ですが、毎週のようにやる課題が多く、結構大変な授業です。

こちらはExcelをテーマとした授業。扱う昨日は下記の通り(シラバスから抜粋)

charting; timeand-date functions; pivot tables;  working  with  internal  and  external databases;  sorting,  filtering,  extracting,  and  querying  of  data; models based on systems of worksheets and workbooks; formula auditing; controlling user input; financial functions; introductory linear and nonlinear optimization using Excel 2016's thirdparty Solver add-in; one-variable  and  two-variable  data  tables; scenarios  and  scenario  management;  and  Excel  macros. 

Excelのメジャーな機能・関数は一通り、といったところでしょうか。

Excelなんて毎日使ってるぜ!と皆さん思われるかも知れませんが、そういう方にこそとっていただきたい授業です。ビジネススクールで学ぶExcel授業は街中のパソコン教室とは一味違います(街中のパソコン教室行ったことないので単なるイメージですが...)

とにかく現実のビジネスを前提に「いかに効率化するか」、「いかにヒューマンエラーを防ぐか」、「他の人と一緒に仕事をする前提でいかにシートを作るか(守るか)」これらを重点的に教えてくれます。8年ほど大企業で会社員をやっていた人間としても、本当に毎日使える知識ばかりで、毎週目の覚めるような気持ちで授業を受けていました。

授業は週に2回、1.5時間ずつ。課題は毎週2〜3程度。二人グループで取り組むものもありますが、こちらは基本的に個人作業で黙々と課題をこなしていきます。

すぐに活用できる分、ある意味、今年の授業で一番何か新しいスキルが身についた実感があった授業だったかもしれません...

 

と言うわけで2つのElectiveをご紹介しました。ご参考になったなら幸いです!

Rossの授業紹介!~Entrepreneurship編~

こんにちは。FTMBAプログラム2年生のKです。前回投稿に続き「おすすめの授業」について書きます。今回はEntrepreneurshipの領域からご紹介させていただきます。

 

過去に紹介した授業については以下にリンクを貼らせて頂きましたので、興味があればぜひ見てみてください。

Rossの授業紹介!~必修科目編(AccountingとFinanceを除く)~ - ミシガン大学MBA日本人ブログ

Rossの授業紹介!~Strategy編~ - ミシガン大学MBA日本人ブログ

Rossの授業紹介!~Finance編~ - ミシガン大学MBA日本人ブログ

Rossの授業紹介!〜Marketing編〜 - ミシガン大学MBA日本人ブログ

 

(1) ES605(MKT625)New Product and Innovation Management(S.Sriram教授)

この授業では、プロダクトの着想からローンチ手前(コンセプトテストの実施、Go To Market戦略の策定)までをAction Based Learningで体験する授業です。

この科目の基本的な流れは、先ず、フレームワークについて学び、これらの学びをグループワークで都度実践し、最終的にクラスでピッチコンテストを行います。大まかなイメージは以下の通りです:

  • プロダクトアイディアの発掘及び着想 (Opportunity Identification & Idea Generation)
    • Real Win Worth it?
    • 過去の失敗事例の理由検証(クラスディスカッション)
    • Task Unification
    • SCAMPER
  • コンセプトテスト (Testing & Forecasting)
    • 実際にサーベイを作成配布し、データを集計分析する
  • 市場投入戦略 (Go to Market)
    • クラスの前でピッチ

授業内容は、実際のイノベーション例に基づいたクラスディスカッションが行われ、サーベイの作成、集計とエンゲージメントが非常に求められますが、新しいプロダクトを作りたいと考えている人や、新しいプロダクトが作られる仕組みについて学びたい人にとっては刺激的な授業になると思います。S.Sriram教授は、学生の関与を促す非常にエンゲージングな授業を行うかつ、本気でプロダクトをローンチすることを考えている人も中にはいるので、クラスの参加率は高いです。

この授業を最大限に活用するためには、クラス開始前までに自分が解決したい問題やプロダクトのコンセプトをある程度考えておくことをお勧めします。

 

 (2) ES615 New Venture Creation(Jim Price教授)

この授業はビジネスをゼロから立ち上げるプロセスに焦点を当てており、プロダクト開発よりも事業としての拡大や成功させる方法に重点を置いています。従って、手前で紹介したプロダクトマーケットフィットを模索するES605と比べ、この授業は事業性及び成長戦略(市場のポテンシャル、チーム構成、ファイナンス、5か年の成長戦略など)の考え方を学ぶことに重きが置かれています。担当教員のPrice教授はシリアルアントレプレナーのバックグラウンドを持っています。

科目の流れは、個々の起業のアイディアを持ち寄り、面白いと思われるアイディアに基づいて4-6人のグループを組成し、事業計画(Pitch DeckやProforma Financials)を作り、最終的にピッチコンテストを行い、優勝者を決めます。授業中は、Launch Lensとうフレームワークを使った事業計画の作り方、投資家の選び方、投資家が気にするであろうポイント、Minimal Viable Productの考え方など、起業に有効なフレームワークや注意点について学びます。また、Jim Price教授との定期的なオフィスアワーがリソースとして提供され、アイディアや方向性の確認機会が豊富にあります。

授業自体の負荷は軽いものの、グループでの事業アイディアの洗練に授業外の時間が必要となります。従って総合的に見たときの授業の負荷は、受講者の意欲によって大きく変わります。自分次第で成果が変わる、という意味では非常にフレキシブルであり、一方でコミットメントが低いと感じることもあるかもしれません。(私個人としては、起業は他人から教わるものではなく、自分で創り出すものというのを良くも悪くも体現できている、起業の本質を捉えた良い授業だと思いました。)

 

Entrepreneurshipの領域におけるこれらの授業紹介を通じて、皆さんが自分のビジネスアイデアやイノベーションについて深く考え、実践する機会を得られることを願っています。他の分野にも魅力的な授業がたくさんありますので、在校生や卒業生から話を聞く際には、ぜひ自分の興味を広げてみてください!

Rossの授業紹介!~Strategy編~

こんにちは。FTMBA 2年生のAです。年末年始で、受験生の皆さまは、2nd出願に向けて多忙な時期を迎えているかと思います。今回は、説明会やCoffee Chatでよく質問を受ける「おすすめの授業」について、Strategyの領域からご紹介させて頂きます。

過去に、必修科目やMarketing、Financeの選択科目も紹介されておりますので、こちらもご参照下さい。

japanmichiganross.hatenablog.com

 

(1) Strategy 669 - Advanced Competitive StrategyCheng Gao教授)

こちらは必修のStrategy 502の授業の延長線上のイメージで、比較的新しいかつ様々な領域のケースを用いて、更に幅広いBusiness Strategyを学ぶ授業です。Gao教授はHBS出身で、本授業も、Clay Christensen教授の有名なHBSの授業である、Disruptive innovation and general managementがベースになっています。

授業はケースディスカッション形式で、Gao教授のファシリテイトのもと、ケースの状況・課題把握から、取るべき戦略の選択肢とプロコン整理、個々の意見に対する賛成・反対と、多くの学生の意見を取り込みながら議論が進んでいきます。最後はケースの背景にあるStrategyの理論やフレームワークを踏まえて、教授による解説で締められるのですが、代表的な理論・フレームワークは以下のようなものがあります(詳細説明は割愛させて頂きます)。

  • Disruptive innovation theory
  • Jobs-to-be-done framework
  • Ambidextrous Strategy/ Culture management
  • Organic and inorganic growth strategies

Gao教授は非常に熱心で、学生からのフィードバックやビジネスのトレンドを踏まえて毎年扱うケースを見直しているのですが、直近で扱われたケースを一部ご紹介します。

  • Under Armour
  • Netflix
  • Marcus by Goldman Sachs
  • HomeAway
  • General Mortors
  • Walmart
  • US Army / Air Force

大企業、スタートアップ、ミリタリー、Non profitといった様々な組織・業界を扱うことを意識されており、Army/ Air Forceのケースではミリタリー出身の学生が過去の経験を踏まえて組織のカルチャーについて熱く語るなど、多様なバックグランドを有する学生が集まるビジネススクールならではの授業だと感じました。

Gao教授の議論の進め方の上手さ、幅広い意見を歓迎するスタンスも含めて、学生からの評判が非常に良い授業です。

 

(2) Strategy 672 - Strategies for GrowthAneel Karnani教授)

上々企業の究極的なゴール=株主価値の最大化、という前提に立ち、株主価値を最大化するための企業の成長戦略の考え方を学ぶRossの名物授業の1つです。企業の成長を方向性(Market penetration, Globalization, Vertical integration, Related diversification, Unrelated diversification)と方法(Organic growth, Alliances, M&A)に分解したうえで、「戦略においてより本質的なのは方向性である」として、特に5つの方向性にフォーカスした内容になっています。

本授業の一番の特色は、何といってもKarnani教授の授業スタイルです。ケースディスカッションとその背景にあるフレームワークの解説、という大枠は他のStrategyの授業と同様ですが、学生の発言に対し常にKarnarni教授の鋭い指摘が入るため、単に意見を述べるだけでなく、反対意見や矛盾点のコメントに対して自身の立場をサポートしていく必要があります。コールドコール(教授が回答する学生を指名する)もあり、表層的・曖昧な表現で逃げようとすると厳しいコメントが入ったりもするため事前準備・ケースの読み込みが欠かせません。ただ、教授の指摘は常に的確で、選択科目の中でも珍しい秋学期通期で毎週金曜日に3時間半、という長丁場のスケジュールで、1つのケース・コンセプトについて徹底的に深掘りをしていく中で、多くの新しい視点・本質的な考え方を身に付けることができました。

個人的には、これまでで最も印象に残っているクラスで、Rossに入学されたらぜひ受講を検討していただきたいです。最後に、そんな授業を代表するような、印象に残っている教授の発言をご紹介します。

  • Strategyの本質は不確定性がある中でのControvertial・Trade-offな意思決定であり、こでいう正しさは、最も成功する可能性が高い判断。正しい判断が必ずしも成功に繋がるとは限らないが、だからこそ競争力の源泉になる。

Strategyにおいて1つの絶対的な正解はない、というのが、最初から最後まで一貫したメッセージであったように思います。成功している企業のやり方が正しい、というのはStrategy関連で頻繁に起こる誤解・バイアスであり、そういったものを見抜く力が重要である、いうことが教授の授業スタイルにも繋がっている風に感じています。

  • もし新しければ新しいケースほど価値がある、ということであれば、今皆がMBAで学んでいる知識はすぐに陳腐化し、数年後に卒業するMBA生が学んだ内容がより優れている、という結論になってしまう。この講義で皆に学んでほしいのは、成長戦略に関する普遍的な考え方・フレームワークであり、コンセプトを学ぶのに最も適していると思われるケースを選んでいる。ケースの新しい・古いはそこには影響はないし、常に本質に目を向けてほしい

こちらは、学生からの質問 -「なぜ扱うケースの多くが90-2000年代前半なのか。もっと新しいケースが良いのではないか」に対するKarnani教授の返答です。本授業のみならず、ビジネススクールで学ぶべき内容についても考え直させられるコメントでした。

 

私からのStrategy領域の授業紹介は以上になります。その他の分野でも、沢山の良い授業がありますので、在校生や卒業生から話を聞く際には、ぜひお気に入りの授業を聞いてみてください!

米国就活 面接(インタビュー)について

こんにちは!Full-time MBA2年のMです。

今回は米国就活(インターン就活)における面接(インタビュー)の経験についてご紹介します。私がインタビューを行ったのは2023年1-2月頃で、少し時間が空いてしまいましたが自身の経験を通じて印象に残った点をご紹介できればと思います。なお、本投稿は米国就活のなかで面接に特化した内容となっております。米国における就職活動のプロセス全般やMichigan Rossの就活リソースについては以下記事をご参照ください。また、後述のとおり私が面接を行ったのは事業会社のみであり、MBA後の主要なキャリアであるコンサルティングや投資銀行の就活についてはカバーできていない点にもご留意ください。

 

japanmichiganross.hatenablog.com

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  1. 投稿者の面接企業
    私は事業会社のファイナンスポジションを中心に応募しており、合計10社(ファイナンスポジション:7社、その他:3社)の面接に呼ばれました。業界は多岐に渡り、テクノロジー、製薬、自動車等でした。うち、二次面接まで進んだ会社は2社、オファーを受領した会社は1社でした。なお、本投稿の主旨とは逸れますが、上記10社のうち大学の求人サイトを経由せずに応募したものは1社のみで、やはりRossをターゲットスクールとしている会社の方が圧倒的に面接に呼ばれる確率が高いことを実感しました。

  2. インタビュー形式/質問内容
    企業によって異なりますが、事業会社のインターン就活においては面接は2~3回で、序盤はMBA卒業後1~5年程度その企業で働いている社員が面接官、最終面接は比較的シニアな面接官と実施という形式が多いと感じました。また、面接官との1:1のケースや面接官2-3名とのインタビューがあります。

    各社共通で面接で聞かれる内容はいわゆるBehavioral Questionsが中心で、MBA受験の面接と共通する部分も多いです。一方、個人的にはMBA受験で対策したものと比較するとややひねった質問の準備も必要になったと感じており、割とイチからストーリーを考え直すことになりました。また、ファイナンスポジションでは、会計・ファイナンスに関する簡単な知識を問う質問(例:How do the three financial statements interact with each other)もされるため、内容自体はさほど難しくないものの、,わかりやすく口頭で説明できるよう練習する必要がありました。

    企業ごとに異なる対策が必要となる質問としては、志望動機のほか、当該企業のビジネスモデルに関する質問(例:What are the main revenue streams of the company?)や企業への関心度合いをはかる質問(例:If you are an analyst, what would you ask in the next earning call?)があります。これらの質問については、上場企業の場合は公開されているAnnual Reportや10-Kを通じて対策しました。このような質問をどれほど重視するか(すなわち、企業への理解・関心をどこまでインタビューで問うか)は企業ごとに異なり、過去のインタビュー質問をもとに、どの程度対策が必要かを判断する必要があります。
  3. 所感
    上記のとおり、私は一次面接を実施したうち、二次面接に至った企業は少ない結果となりました。面接の手応えと結果は必ずしも一致せず、私がオファーを受領した企業の一次面接は比較的うまくいかなかったと感じる出来であった一方で、逆にうまく答えられたと感じる面接で不合格になりました。ここで「うまく答えられた」とは、Behaviroal Questionsについては練習でポジティブなフィードバックを受けた内容をスムーズに話すことができ、企業に関する知識・関心を問う質問にも事前に調べた情報に基づき詳細に答えられた、といったイメージです。他の候補者の顔ぶれ等、自身でコントロールできない要因も多いと思われますが、結果を振り返り、以下の点を改善する必要があったのではないかと感じています。

    • 志望動機が弱かった
      私は業界ではなく業種(ファンクション)を軸に就職活動をしており、主にファイナンス職種で業界を問わずに応募しておりました。したがって、ファイナンス職種を志望する理由は殆ど共通した内容を各社で話せますが、各社の志望理由については①その業界を志望する理由、②その業界のなかで特に同社を志望する理由を考える必要があります。⓶を各社ごとに用意する必要があるのは当然ですが、幅広い業界の面接に対し毎回①を用意するのは結構大変でした。(本来はある程度業界を絞って応募できるのが理想ですが、留学生をスポンサーする企業が限定的であることから、業種を軸に就活している以上、業界を絞るのは難しいという事情もありました。)その結果、①について、過去の職務経験とも結びつけて論理的には説明できる内容を用意でき面接当時は自信をもって話せたものの、振り返るとやや弱かったのではないかと感じます。特に、志望動機を自身のパーソナルな経験と結びつけることが足りていなかったと感じ、オファーを受領した企業との最終面接にはその点を意識して臨みました。
    • 好印象な人柄を十分に示せなかった
      質問への回答の良し悪しというよりも、全体的な印象で合否が決まっている部分も大きいのではないかと感じました。特に個々人で異なるエピソードBehaviroal Questionsについては明確な差が付きづらく、候補者と話したときの印象で結果が左右される部分も大きいのではないかと感じました。(もちろん、私の回答が他候補者と差をつけるほど印象強いものではなかったという側面もあると思います。)オファーをもらえた企業との最終面接X2では、この点を意識して面接開始前のスモールトークや笑顔を意識する等を心掛けました。スモールトークや笑顔等は当然意識すべきことではありますが、不合格となった面接では、練習どおりに質問に答えられるようにすることに意識が集中し、十分にできていなかったのではないかとも反省しています。

 

本投稿がMBA受験や米国就職の準備をされている皆さまにとって、少しでも参考になれば幸いです。Go Blue!

家族用の寮について:ちょっと古いけどとってもお値打ち

こんにちは!Fulltime MBAの2年生のT.Mです。

今回はミシガン大学の家族用の寮についてご紹介したいと思います。

 

家族連れでMBA生の中にはWoodbury Gardensに住む人も多いですがNorth Campusの近くに住む家族もいます。

Woodbury Gardensに関しては下記の記事が参考になります。

japanmichiganross.hatenablog.com

 

この記事ではミシガン大学の寮である、Northwoodについてご紹介します。

 

ちょっと古いけどとってもお値打ち!?

NorthwoodはミシガンRossから北にバスで15分程度離れた場所にあります。

North Campusのすぐ近くに位置しており、North Campusのジムや図書館に徒歩で行くことができます。

North Campusの図書館は24時間利用可能な為、試験前でも心行くまで勉学に励むことができます。

 

Rossが位置するCentral Campusまでは10-15分おきに大学の無料のシャトルバスが毎日出ています。朝は午前4時代から、夜は深夜2時ころまでバスが運行しており、通学に困ることもありません。

買い物に関しては徒歩で15分程度のところにKroggerというスーパーマーケットがあり、不自由なく生活が出来ます。

主に子供がいる家族向けであるNorthwoodIV-Vについてはブランコやジャングルジムなど共通の遊具が設置してあり、お子さんがいるご家族も安心です。

 

詳しい間取りに関してはこちらに公開されています

housing.umich.edu

 

私費でいらっしゃる方はお値段も気になるところかと思います。

インフレ続く現在、気になる賃料はこちら!

housing.umich.edu

 

2023年10月現在

1 bed room : $1,073

3 bed room : $1,486

となっております。ミシガン大学の寮なので学生は特にお値打ちに借りることができます。電気代・ガス代・水道代・インターネットもすべて込みの値段ですので寒い冬でも安心です。

個人的にデメリットと感じる所はやや築年数が古い、という点ですが、参考までに検討する際にメリット・デメリットになりうる点を書いておきます。

 

メリット:

・価格が安い

・治安が良い

・大学のシャトルバスが学生・その家族ともに無料で使用可能

・24時間の無料の設備修理サービス

・ジムや図書館、スーパーが徒歩圏内である

 

デメリット:

・大学やダウンタウンからはやや遠い

・リスや鹿が家の前にいることがある

・築年数が古い為、部屋によっては階段など歩くとギイッと音がすることがある

・駐車場を使用する場合は別料金(年間$80程度)

 

Northwoodには鹿の家族も住んでいます

 

Ann Arborにこれから来られる方の参考になれば幸いです。

Go Blue!

 

 

 

アメリカ企業インターン記録

 

 皆さんこんにちは。FTMBAのTです。今回は私が2023年の夏休み期間(2023年5月~8月)に経験したアメリカ企業でのインターンについて書いていきます。

 Michigan RossのFTMBAでは夏季インターンが卒業要件になっており、多くの人は夏休み期間を通じて自分の興味のある分野の企業でインターンを行います。私は今回アメリカ企業の西海岸オフィスで12週間のインターンをしました。ザ日本企業でしか働いたことのない私にとっては非常に有意義な経験を積むことができましたので、その概略をこちらで共有させていただきます。

 

1.インターン先での役割

 私のインターン先は電化製品の製造・設置を手掛ける会社でした。中でも私は設置の際に使用する部品の調達部門に配属され、サプライヤーとの価格交渉や部品の安定供給が主な役割でした。インターンとはいえ周りの同僚と同じ通常業務に従事することが求められたためアメリカ企業の仕事の進め方を経験する良い機会となりました。

 当たり前ですが日々のやり取りは全て英語、会議も電話も英語が飛び交う中で自分の意見を言ったり質問して疑問点を解消したりなど、日本で働いていた時にはなんでもなかったことが当初は負担に感じることもありました。ただ、この辺りは1ヶ月もすれば徐々に慣れていくので心配ないと思います。

 

2.労働環境・福利厚生

 私自身多くの会社で働いたことがあるわけではないので一概には言えませんが、インターン先の労働環境は総じてよかったと考えています。自分の業務を終わらせていさえすれば来る時間も帰る時間も自由(実際は退社後家で仕事をしていたメンバーもいましたが)、メールやチャットはとにかく簡潔に、分からないことは上司であれ同僚であれどんどん聞くことができる等々、ストレスは少なかったように思います。

 また、コーヒーマシンやフリードリンク、スナック等も充実しており、働きやすい環境でした。インターンであっても保険や各種社員割引が利用できました。

 

3.チームメンバー

 インターン先は西海岸ということもあり、同じ社内で働いている人の多様性が高いという特徴がありました。私のチームでも日本人(私)、インド人、アメリカ人、パキスタン人、韓国人等、多種多様なバックグラウンドを持つ同僚が働いていました。ただ、その中でも共通して言えたのは、職務遂行能力の高さと人当たりの良さだったと感じています。後者に関しては属人的な部分もあるため一概には言えませんが、多くの社員が転職とキャリアアップを繰り返すアメリカの会社ならではの特徴だなと感じました。

 

4.印象的だったこと

① ASAP(As soon as possible)カルチャー

 これは所謂外資系企業の多くに言えることかもしれませんが、とにかく仕事のスピードが速いと感じました。「いつまでにやればいいですか?」という質問をするまでもなくみなすぐに取り掛かる、上司もそれを求めているという雰囲気をひしひしと感じました。一方で、その仕事、もう少し早く振ってくれればよりよい成果を出せたのになぁ…と思うこともありました。

② 簡潔なコミュニケーション

 上述の通り、インターン先では簡潔なコミュニケーションが求められ、日本企業との違いを感じました。例えば、自分より2つ上のレベルの役職者に対して承認を求める時は、Hi, please approve this.で終わりです。また、社外とのメールで返信を催促する場合にも、Follow up on this.で事足ります。最初はなかなか慣れないものですが、時間短縮という意味では非常に効果がありました。

③ 意外と縦割り?

 これは意外に思う人も多いかもしれませんが、部門を跨ぐ問題が発生した場合に自分の管轄範囲を超えて解決に動くということはあまりなかったように思います。倉庫とバックオフィスに跨る問題が倉庫側で起きた場合でも、バックオフィスが人を派遣して夜を徹してでも解決するといったような日本企業的な動きはあまり見られず、バックオフィスは指示をするだけであとは倉庫からのレスポンスが来るまで待つという姿勢を保つ場面が多かったです。

 

5.おわりに

 以上がインターンの概要です。スペースの関係上割愛したこともありますが、少しでもアメリカ企業でのインターンの雰囲気が伝われば幸いです。また、私自身MBA留学が初めての海外生活でしたが、インターンを楽しむことができました。RossでのMBA取得中や取得後にアメリカでのインターン・就労については想像以上にたくさんのチャンスがあります。ご興味のある方はRossの在校生や卒業生にもコンタクトして情報を集めてみてください。

Jtrek2023 - 総勢115名!撮れた集合写真は1枚だけ

皆様こんにちは、FTMBA のKです。5月14日から約1週間、FTMBAの日本人学生にとって一大イベントである「Jtrek」がコロナを経て3年ぶりに開催されました(前回の様子はこちらこちら)!今回は3年振りの開催ということもあり、実に総勢115名(幹事団の8名含む)の大所帯となり(Rossが主催したJtrekでは過去最高)、山あり谷あり、笑いあり涙あり(?)の思い出深い旅となりました。

今回の投稿では「今回のJtrek の概要」、「気を付けたこと」、「大変だったこと/学んだこと」、「良かったこと」について紹介できればと思います。

 

115人全員で揃うのが難しく、これが唯一獲れた集合写真です@奈良


1. 今回のJtrekの概要
今回の大まかな行程は以下の通りです。
Day1-3 京都(一部参加者は広島へ)
Day4 奈良、大阪
Day5-8 東京
(※Day1,8は移動を含む)

Day1-3 京都(一部参加者は広島へ)
アメリカ、他アジア諸国、日本に先入りしていた参加者が続々と出発の地、京都に集まり、初日はオプション参加型のウェルカムディナーで幕を開けます。115人中、80人近く参加しました。

そして、初日から旅の疲れもあるから解散かな、、と思いきや、「Lets do KARAOKE!!!」という声とともに40人ほどが夜の京都の街へ。飲み足りてるはずですが、そんなの関係ない。ビッチャーがどんどん空く感じ、社会人3年目以来の感覚でした。

翌日からは京都の街を散策しました。着物を着ての金閣寺訪問、川床での食事、お茶体験、日本酒の酒蔵見学などなど、日本の伝統文化を知ってもらう機会を多く設けるように意識しました。フリータイム中はお土産屋さんで買い物をしたり、飲みに行ったり、マックを食べたり、抹茶スイーツを堪能したり皆思い思いに過ごしました。

Day4 奈良、大阪
京都散策のコンセプトを踏襲し、奈良に伝統文化(東大寺)と鹿を見に行きました。人懐っこい鹿に皆が鹿せんべい買ったのまでは良かったのですが、その直後から鹿の群れが鹿せんべいを求めてJtrek参加者を追いかけまわすという事態に発展しました。楽しさと恐怖が入り混じった声が聞こえる中、一行は東大寺へと向かい、米国の建国よりも長い間存在している木造建築に息をのみました。

その後は大阪へ向かいます。道頓堀を散策し、お昼を食べ、大阪城を見学しました。雰囲気が一気に都会になり、参加者にとっては少しの移動で景観がガラリと変わったのが印象的だっと思います。

Day5-8 東京
東京へは新幹線で移動しました。「115人ダイヤ乱さずにどうやって移動させるんだよ、、」という不安しかありませんでしたが、ツアーガイドさんが東京から助っ人で前日京都入りをし、圧倒的な引率力を発揮してくれたおかげで、全員を見事に新幹線にダイヤを乱すことなく乗せることが出来ました。

東京では、より「今」の日本を体験してもらうべく、多めの自由時間、東京スカイツリー、チームラボ、渋谷散策を中心に行程を組みました。中でも多くの参加が向かったのはユニクロ銀座のフラッグシップストア。機能性ウェアやアニメコラボ商品を買ってその場で着ており、改めてユニクロの機能性ウェアに加えて、ソフトパワーの存在感の大きさを感じました。一方で、まだ伝統文化に触れてみたいという参加者には相撲観戦、合氣道体験、箱根訪問などの個別ツアーを組みました。

最終日は屋形船で宴会を行いました。夜景とお酒とご飯を楽しむ傍らクイズ企画などを行い事が順調に進む中、「あと少しで終わりだ、、」という時に、参加者一同から幹事団一人一人に対して感謝の手紙をもらうというサプライズが有りました。皆からは、「本当に楽しかった。最高の思い出。」、「旅を楽しんでもらえるように色々工夫してるのが伝わってきて、感謝している」、「今まで参加したRossのトレックの中で圧倒的に一番良かった」などなど温かいコメントを頂き、半年以上かけて準備してきて本当に良かったなと思う瞬間でした(当然ながら、屋形船の後はカラオケに行きました)。

 

 

記憶に残る楽しい体験、旅でのハプニングだけでもまだまだ書けるのですが、旅の記録はここまでにして、次からはちょっと真面目に、Jtrekを通じて感じた事を書きたいと思います。


2. 気を付けたこと

  • 行程のバランス… 折角日本に来てもらうのであれば何か学んで行ってもらいたい、一方で、団体行動ばかりでは日本の良さを感じ切れてもらえないと思い、学びor体験/Fun or 真面目の観点からどのアクティビティのを含めるのかについて議論を重ね、旅程を組みました。欲を言えば企業訪問なども行いたかったのですが、予定が合わず、今回は見送りとなりましたが、結果としてバランスの良い旅程を組めました。
  • 役割分担… 旅行の実行には旅程以外にも参加者とのコミュニケーション、旅程内でのコンテンツ、ファイナンスなど様々な役割が有る中、お互いがお互いを信用し、企画実行を行う必要が有りました。この点に対しては、早くから各自が意識をもって取り組んだ甲斐もあり、もちろん山あり谷ありでしたが、チームワークをうまく発揮することが出来たと思いました。

3. 大変だったこと/学んだこと

  • 食事制限が大変…Vegan, Vegetarian, Gluten Free, Only no beef, No Shellfishなど、様々な食事制限に応えつつ、特に団体食で、全員の要望を満たすのは本当に大変でした(というか、不可能に近いです)。日本では食文化の性質からも、食事制限に対する意識が米国ほど高くなく、Gluten Freeの参加者に普通の醤油(小麦を含む)が出される事態が発生するなど、その場での柔軟な対応力が求められました。
  • 知見が略無い中でのスタート…幹事団一同、大所帯の旅行を企画した経験もなく、コロナによって蓄積されていたノウハウが無い中でのスタートとなりました。幸い過去のJtrekの資料が豊富にあったため、資料を基に実行プランを作成し、不明点を消していくことが出来ましたが、使いやすいTシャツ業者を探すのに時間がかかってしまったり、現地での最適なコミュニケーション方法については他のTrekに参加して学ぶなど、工夫が必要でした。

4. 良かったこと

  • (知り合いのレベルを超えた)仲間が増える…普段共通の話題が無い人とも、日本という共通の話題が生まれたことにより、確実に仲が深まりました。秋学期の授業、ソーシャルイベント含め、(2年目だということもあるかもしれませんが)より気軽に参加できるようになった気がします。
  • リーダーシップを経験…チームが一丸となり、責任をもって遂行しないと成立しない企画かつ、動く金額が大きいイベントの為、幹事団全員が自分の担当箇所について確りとリーダーシップを発揮し、全体感を共有することでJtrek中も、突発的トラブルに対して全員が柔軟に対応することが出来ました。
  • 考え抜く機会だった…「自分だったら日本のどの部分を紹介したいだろう?どう感じてもらいたいだろう?」と各自が考え続けた企画だったと思います。その中で、幹事として予想通りうまくいったこと(カラオケ、川床など)と予想と違ったこと(想定以上の食事制限の難しさ、曇りで山が見えなくても良いので富士山を見てみたい)が分かり、外から見た日本についてより考えを深めることができました。

5. 最後に

企画、実行は本当に大変でしたが、やってよかったの一言に尽きます。もしJtrekを開催できる機会が有れば、ぜひ前向きに検討してみてください。日本経済は失われた〇〇年と言われ続けていますが、実行を通じて日本の良さを改めて認識するとともに、ビジネススクールで学ぶスキル(リーダーシップは当然ながら、マーケティング、コミュニケーションなども)を実践できる素晴らしい機会だと思います。